(株)情報機構より、『これからの藻類ビジネス ~藻類培養の基本から生産技術、ビジネス展開の最新動向まで~』が発刊されました。当サイトModia(藻ディア)執筆メンバーが、藻類ビジネスについて多角的にまとめ上げた1冊です。
主に以下について書かれています。
・藻類が今注目されている理由
・既に産業として形成されつつある色素分野・脂質分野・食品分野における藻類の特性と市場価値
・各国のバイオ燃料やバイオプラスチック等の藻類研究開発状況
・実際に藻類事業の企画立案・立ち上げ・技術開発・プラント設計/運営の一連の流れや課題
世界がバイオエコノミーへ大きく舵取りをする中で、藻類事業はSDGs、カーボンリサイクルやCO2排出に対する問題に多様な視点で取り組める事業として、業界を問わずに注目を集めています。新規事業としての藻類事業の可能性を十分に知っていただきたいと思っています。
【書籍について】
発刊:2020年3月26日
定価:40,000円 + 税
体裁:B5判 312ページ
▶詳細・ご購入は(株)情報機構の書籍紹介ページから
目次一覧
第一章 藻類ビジネスの背景~バイオマス生産の現状と藻類の利点~
第1節 藻類バイオマスを取り巻く現状
1.藻類産業構築にむけて
2.藻類バイオマス生産の現状と問題点
第2節 光合成の観点からみたバイオマス生産
1.光合成のメカニズム
2.光合成のエネルギー変換効率
2.1 理論最大値
2.2 実測値
3.光合成によるバイオマス生産量と収量
第3節 藻類培養のメリット
1.藻類の特徴
1.1 産業展開の広さ
1.2 使う水資源の少なさ
1.3 対応可能な土地の多さ
1.4 生産性の高さ
2 藻類と人類の歴史
2.1 藻類とは
2.2 藻類と人類の関わり
2.3 藻類利用の歴史
第二章 藻類の産業利用の現状と展望
第1節 藻類の産業利用
1.藻類の産業展開戦略
1.1 レッド領域
1.2 グリーン領域
1.3 ホワイト領域
2.藻類産業のロードマップ
3.藻類を利用した様々な事業分野・商業利用の詳細と展望
3.1 色素分野
3.1.1 カロテノイド
3.1.2 色素タンパク質
3.2 脂質分野
3.2.1 脂質の分類
3.2.2 油脂の分類
3.2.3 油脂源としての藻類
3.2.4 オメガ3(高度不飽和脂肪酸)
3.2.5 DHA・EPA
3.2.6 高オレイン油
3.2.7 植物性バター
3.2.8 炭化水素
3.3 食品分野
3.3.1 健康食品
3.4 水産飼料分野
3.4.1 水産養殖
3.4.2 養殖業の構造
3.4.3 種苗生産と藻類
第2節 藻類を利用した新規事業立ち上げ・展開
1.新規事業シーズとしての藻類のポテンシャル
2.藻類の産業構造
2.1 個別分業モデル
2.2 加工・販売融合モデル
2.3 生産・加工融合モデル
2.4 一気通貫モデル
3.藻類種の選択
4.モデルケース1:株式会社タベルモの取り組み(『すでに市場ありの種』)
4.1 差別化を生み出した研究開発
4.2 タベルモ社の販売戦略
4.3 タベルモ社の参入モデル
4.4 タベルモ社の今後の展開
5.モデルケース2:株式会社ユーグレナの取り組み(『まだ市場なしの種』)
5.1 ユーグレナ社の沿革
5.2 ユーグレナ社の販売戦略
5.3 ユーグレナ社の参入モデル
5.4 ユーグレナ社の今後の展開
第3節 世界の藻類研究開発動向(米国、EU 圏、日本)
1.米国の藻類研究開発動向
1.1 米国の研究政策と研究体制図
1.1.1 米国の研究政策
1.1.2 米国の研究体制
1.2 米国の研究開発動向
1.3 米国の各研究開発プロジェクトの概要
2.EU 圏の藻類研究開発動向
2.1 EU圏の研究政策と研究体制図
2.1.1 EU における藻類研究政策
2.1.2 藻類燃料研究の研究体制
2.2 EU圏の研究開発動向
2.3 EU圏の各研究開発プロジェクトの概要
2.3.1 EUにおける燃料用途の藻類研究プロジェクト
2.3.2 EUにおける燃料以外の藻類研究プロジェクト
3.日本の藻類研究開発動向
3.1 日本の研究政策と研究体制図
3.1.1 日本における藻類研究の歴史
3.1.2 藻類燃料研究から見る日本の研究政策と研究体制
3.2 日本の研究開発動向
3.3 日本の各研究開発プロジェクトの概要
3.3.1 藻類燃料関連プロジェクト
3.3.2 日本における燃料以外の藻類関連プロジェクト
4.日米欧の研究開発戦略比較と日本の展望
4.1 日米欧の研究予算の比較
4.1.1 燃料関連の藻類研究予算の動き
4.1.2 燃料以外の藻類研究予算の動き
4.2 日米欧の戦略比較
4.3 日本が目指すべき方向
第三章 ビジネス応用に向けた藻類の培養と生産
第1節 藻類バイオマス生産における工業プロセス
1.藻体の大量培養の工程
1.1 藻類の大量培養の歴史概要
1.2 培養システムの分類
1.3 開放系培養システム
1.3.1 自然湖沼・粗放型
1.3.2 円形ポンド型
1.3.3 レースウェイポンド型
1.3.4 カスケード型
1.4 閉鎖系培養システム
1.4.1 カラム型
1.4.2 サーペンティン(一筆書き)型
1.4.3 マニフォールド(多岐菅)型
1.4.4 フラットパネル型
1.4.5 フレキシブルフィルム型
1.4.6 担持体型
1.4.7 浮遊型
1.4.8 屋内タンク型
2.藻体の回収技術
3.藻体の乾燥技術
4.藻体からの抽出技術
第2節 藻類バイオマス生産事業の経済性
―Techno-Economical Assessment(TEA) 概論―
1.TEA の概要
2.TEA の仕組み
3.分析に必要な数値の設定
3.1 分析の手順
3.2 資本コストの試算
3.3 コスト係数
3.4 スケール係数
3.5 オペレーションコスト(OPEX)の試算
3.5.1 トップダウン方式
3.5.2 ボトムアップ方式
4.経済分析
4.1 キャッシュフローの推定
4.2 資本の時間割引とは
4.3 費用便益分析による賞味現在価値(NPV)・内部利益率(IRR)の考え方
4.4 長期借入金の返済
4.5 感度分析
第3節 藻類研究に利用される手法のまとめ
1 藻類種の探索・単離
1.1 サンプリング
1.1.1 サンプリングに必要な道具
1.1.2 サンプリングの実施
1.1.3 野外サンプルの保管方法
1.2 粗培養
1.2.1 粗培養で用いる培地
1.2.2 液体培地粗培養
1.2.3 寒天培地粗培養
1.3 単離・株化
1.3.1 ピペット洗浄法による単離・株化
1.3.2 寒天培地単離法による単離・株化
1.4 株の同定
1.4.1 形態分類学的同定
1.4.2 分子系統学的同定
1.5 特許出願時の藻類株の寄託
1.6 藻類株保存機関からの購入
2.藻類の評価
2.1 評価培養における滅菌設備
2.2 評価培養における設定項目
2.2.1 光条件
2.2.2 温度条件
2.2.3 通気条件
2.2.4 攪拌条件
2.3 有用藻類株の選抜
2.3.1 藻類に求められる形質
2.3.2 高増殖・高バイオマス生産性
3.各種測定
3.1. 培養環境の測定方法
3.1.1 温度(水温、外気温)の測定
3.1.2 光強度の測定
3.1.3 溶存酸素の測定
3.1.4 pHの測定
3.2 細胞濃度の測定
3.2.1 細胞数の測定
3.2.2 乾燥重量の測定
3.2.3 濁度の測定
3.3 各種成分の測定方法
3.3.1 総脂質量の簡易測定
3.3.2 脂質分析
3.3.3 タンパク質量測定
3.3.4 色素分析
4.藻類の育種
4.1 突然変異法
4.2 遺伝子改変技術
4.2.1 相同組み換え法
4.2.2 RNA 干渉法(RNAi 法)
4.2.3 ゲノム編集法
4.3 遺伝子改変技術に用いる核ゲノムへの外来遺伝子導入法
4.3.1 パーティクルガン法
4.3.2 ガラスビーズ法
4.3.3 エレクトロポレーション法
4.3.4 アグロバクテリウム法
4.4 藻類への育種技術適用の現状
4.5 藻類育種の今後
5.藻類のスケールアップ培養
5.1 種藻培養
5.2 屋外スケールアップ培養
以上
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