南オーストラリアのポートリンカーンの近くのTulka beachで、暗闇に光る藻が発生している。

光の正体はNoctiluca scintillansと呼ばれる渦鞭毛藻の一種で、日本では『夜光虫』と呼ばれている。「虫」という言葉がつくが虫ではないというややこしさは、あの有名な「ミドリムシ」と同じだ。

今年のGW、湘南の海で大量発生した夜光虫の幻想的に光り輝く姿がニュースでも取り上げられたことは記憶に新しい。その幻想的な姿を一目見ようと多くの人が夜の海に訪れ、Twitter上には多くの写真がアップされていた。「夜光虫ファン」と呼ばれる人々がいるほど夜は人気者だが、昼間の姿は赤潮。どちらかというと嫌われ者だ。藻類なのに光合成はせず、私たち人間と同様、他の生物を捕食して生きる従属栄養性の生物である。

この発光はホタルなどと同じ生物発光でルシフェリン-ルシフェラーゼの化学反応によって引き起こされている。ルシフェラーゼという酵素の働きでルシフェリンという物質を酸化して自ら発光する。

ちなみに同じ生物発光でも2008年に下村先生がノーベル賞をとったのはGFP(green fluorescent protein : 緑色蛍光タンパク質)で、光る仕組みが異なる。GFPはタンパク質であり、青色の光を吸収して緑色の蛍光を発する。このため、光らせるために外部光源が必要となる。

ぜひリンク先の動画も見てみていただきたい。動きに合わせて発光する幻想的な青色がなんとも美しい。このままこの海水を袋に詰めて夜市にでも持っていけば、子供たちの人気者になれそうだ。