今年の8月14日、SpaceX社のCSR-12ロケットが米国のケネディー宇宙センターから打ち上げられた。民間のロケットが商業ベースで日常的に打ち上げられていることも驚きだが、藻ディアとして注目すべき点は他にもある。このロケットには、なんと『藻』が乗っているのだ。

CSR-12ロケットでは、学生宇宙実験プログラムStudent Spaceflight Experiments Programに採択された米国及びカナダの計21の学校のプロジェクトを行うことになっている。その中の1つとして、NYのイースト高校のチームによる「植物プランクトンを用いた微小重力空間におけるクロロフィル劣化への影響」という研究テーマが選ばれた。

この研究は、太陽光と重力のない空間でどれだけの間、植物プランクトンが生き延びられるかを調査するものである。そして、この植物プランクトンとして採用されたのが、藻ディアではお馴染みの「スピルリナ」と呼ばれる藻類だ。

今回、スピルリナが詰められたチューブは国際宇宙ステーション(ISS)に運ばれて培養される。地球と宇宙での結果を結果を比較するために、同様の実験が同時に地球上でも行われる予定だ。

チームの一員である生徒の De’aunte Johnsonは
「これまでの頑張りが実って良かった。本当に結果が待ちきれない。仮説通りの結果になってくれることを期待しているよ!」と述べている。

また、イースト高校の化学教師であるMary Courtneyは、このプログラムが選ばれたのはスピルリナに多くの利点があるからだとして、以下のように述べている。
「スピルリナは食物連鎖の基盤になるし、大量の酸素を作ることもできます。こうした性質は、宇宙を長期間旅するときや、スペースコロニーを建設するときになくてはならないものです。」
「クラスの中には、私たちがこのプロジェクトの準備をしているときに、実現するとは信じていなかった生徒もいました。そのとき私は、きっとこのプロジェクトは私たちはいま ”こんな特別なことをやっているんだよ” という良い例を生徒に示すことができると思いました。」

スピルリナ自体はかねてからから宇宙食として注目されており、閉鎖空間内における自給自足の材料として各国の機関で研究されているので、テーマとしては特に目新しさはない。

それより、本記事のように、高校生でも自分の考えた実験が宇宙で試せる時代になっていることの方に驚きを覚えた。アイデアを考えるとき「宇宙」という選択肢があるのとないのとでは、考えの広がり方が全く変わってくるように思う。宇宙のニュースが身近になっていることに、新時代の到来を感じる今日この頃である(私は地球で地に足が着いた生活をしたい派ですが)。