先日、最近話題の”テレワーク”に絡めて、「なぜカフェでは仕事に集中できるのか?」という下記の記事が出ていた。

自宅、オフィス、カフェにおいて仕事をした時の集中度を比較する実験を行ったところ、カフェで仕事をすることが最も集中できることがわかった。この実験では、その理由の一つとして、「二酸化炭素濃度が低い」という点をあげている。

たしかに、窓を閉め切ったオフィスに長時間滞在していると、夕方には部屋の空気が淀んできて、頭が回らず集中できなくなることがある。単に疲れただけの気もするが、多少なりとも二酸化炭素濃度が影響しているのであろう。近年は、リフレッシュを目的とした酸素バーなるものが都内にも出てきているが、普段無意識に吸っている空気の「質」というのは想像以上に人の気持ちや体に影響を与えているのかもしれない。

そんな中、藻類の光合成を利用した酸素バーのアイデアを見つけたので紹介したい。『Chlorella Oxygen Pavilion』と題されたその施設は、Adam Miklosi 氏によってデザインされた、”藻類酸素バー”と名付けられるようなコンセプトの建物だ。小さな円形の小屋の外側にクロレラが培養されたチューブが張り巡らされており、クロレラが光合成することによって小屋の中に酸素が供給される、というものだ。

文章だけではなかなかイメージが湧かないと思うので、ぜひ下記ページをご覧頂きたい。

Portable Algae-Powered ‘Chlorella’ Pods Could Provide Fresh Air in Polluted Cities

これは、まさに藻類版の森林浴と言えるのではないだろうか。施設に必要な面積も大きくないため、街の中にも設置可能だ。実際にこうした酸素カフェが街中にあれば、リフレッシュ目的に利用する人も多いのではと思う。

当アイデアはまだコンセプト段階であるが、技術的にはハードルが低く、問題はないように思える。また、こうした技術はECLSS(Environmental Control and Life Support System)*といった宇宙空間などでの長期滞在を目的とした閉鎖系での生態系構築技術にも応用できそうだ(宇宙と藻に関しては、先日公開したこちらの記事も参照頂きたい)。

*ECLSSとは、地球からの物資運搬が困難である宇宙ステーションなどの場所において、資源の再利用を実現するシステム。自然界の物質循環サイクルをもとに、人の生活において排出される息や排泄物を、植物や物理化学装置を利用して再循環させ、空気や水、食料に再生し、物資の供給を補う仕組みである。水・酸素・二酸化炭素・窒素が主な構成物質となる。

宇宙空間での応用はまだ先として、「気分転換にちょっと近くのクロレラカフェで仕事してきます!」というような未来はいかがだろうか。